「絵を描くこと」を仕事にできるのだろうか?

 「似顔絵師」で食べて行く!?

似顔絵と言っても、その作風はかなり幅があって、写実的な作品から漫画ちっくなものまでと方向性は一つとは限りません。

特別個性的な作風が認められた人気イラストレーターなら別ですが、一般的なイラストレーターならいくつもの異なる作風を求められるでしょう。

結局のところ、依頼したい人の立場になれば、描いてもらって嬉しいイラストが必要とされます。

今なら、アプリを使えば写真からいろいろな雰囲気のイラストになることを考えれば、それこそ似ているか似ていないかは大きな問題ではないのでしょう。

つまり、結論として「似顔絵師」として食べていきたいなら、即興で「雰囲気あるイラスト」を仕上げ腕を磨くべきだと思います。

ポイントとして、例えば「タレ目」ならどう描けば理想的に仕上がるのかと言った具合に、特徴となるパーツのアレンジ力を徹底することで、「似顔絵師」として活躍できるのかもしれません。

「プロ絵師」で食べて行く!?

イラストレーターと呼ばれる職業を巷では「絵師」と呼ぶようです。

今の若い世代の方が知っているのかわかりませんが、今から20数年以上も昔、AdobeのIllustratorが登場し、多くの広告制作の現場で使われました。

当時はDTPという言葉も登場し、アップルではなくMacintoshという呼び名でMacがクリエーターのマストアイテムでした。

もちろん、仕事の現場では、そのIllustratorをイラスト制作用に使うこともあれば、写真をトレースして、画像よりもデータサイズの小さな制作物にすることもありました。

ロゴを作ったり、文字データをアウトライン化してアレンジするなども、定番の技だったはずです。

その世代の方々なら、それこそ時間と根気さえ続けば、写真と同じイラストを作ることができるでしょう。

それほどトレースという技を使えば、複製画を作ることそのものにアート的な価値は見出せません。

つまり、イラストレーターのことを絵師と呼ぶようになったとしても、「トレース」を使うこと、「下絵を採寸する」ことなどのテクニックを使うことにどこか紛い物くささを感じます。

というのも、DTPオペレーターと呼ばれる職業の人なら、100%トレースでどんな複製品でも作れてしまうはずで、そう考えると「プロ絵師」がデジタルデバイスを駆使してしまうと、どうしてもマーケットとしての単価は高くならないでしょう。

「視覚を具現化」するスキル

イラストではなく、もちろん文字でもなく、頭に浮かんだイマジネーションを「絵」に起こせたら、つまり「視覚を具現化」するスキルによって、ビジネスに結びつけることができるでしょう。

例えばを挙げると、イメージしたバックや車などの商品を製作する初期の段階で、詳細はまだ決まっていないものの、つまり「鼻歌」のような絵を使い、ビジネスパーソン間でイメージを共有化するときにも使えます。

実際には製品化されるまでに様々な視点からのチェックが入るのでしょうが、それでも「イメージ」を持つことでビジネスとして話も進められます。

言うなら、モンタージュ写真のようなもので、「ある人」ではなく、「こんな雰囲気の人」ぐらいの方が、見た人の想像を膨らませられます。

「もしかして…」と思ってもらうためには、あまり描き込んだ絵である必要はないはずです。

動画の表現方法として

絵を描くことを仕事にするのではなく、例えば映像クリエーターが表現の一つとして「絵」を効果的に使うことがあるでしょう。

その際に使いたい「絵」とは、言うなればフリップに描きたいような「地図」や「文字情報」をわかりやすく伝えるために使うものです。

ナレーション同様に、表現したい映像の印象を決定するものなので、極めればかなり効果的なスキルとなるでしょう。

手っ取り早く絵を仕事にするには?

その答えの一つが、LINEスタンプのようなイラストでしょう。

LINEというコミュニケーションツールで使われる便利な記号をイラスト化することで、より魅力的な訴求力に繋げます。

つまり、自身が描きたい絵ではなく、求められる絵をたくさん描くのです。

同様に、ネット上にはフリー画像のような形で登録し、実際に使用やダウンロードされることで売り上げとなるサイトも存在します。

人気や支持されるイラストを見つけることで、それ以上に魅力的なイラストを考えるだけなので、その意味では目的が明確になる分だけ、無駄なイラストを制作しないで済みます。

YouTubeを上手く活用する!?

例えば、本格的な技法をハウツーするチャンネルや、プロ絵師のような触れ込みで何か企画的な内容のチャンネル内で絵を活かすこともできます。

「散歩」と「スケッチ」のような組み合わせは定番で、例えば散歩する動画の中に、その途中で描いた絵を紹介するというチャンネルでもいいでしょう。

散歩をバイクや自転車、車、船、鉄道、飛行機、はたまた国内や海外のように新たなワードと組み合わせれば、チャンネルとして扱うテーマは無限です。

例えば、喫茶店巡りをするチャンネル内で、必ず「スケッチ画」を紹介するというアクセントに使うのです。

こみち場合

こみち自身も「こみちチャンネル」というチャンネルを運営しています。

チャンネル運営をしていると言っても、動画の内容はイラスト制作している途中を映像として公開しているに過ぎません。

もう少し見応えある動画にしたいのですが、その方向性で悩んでいます。

今の登録者数や再生時間を考えても、広告収入が入るレベルには程遠く、それこそ収益化したいのであればかなり大胆な方向転換が不可欠です。

しかし、絵を描くことを仕事にしようとするほど、絵を淡々と描かなければいけません。

そう考えると、絵を描くことを仕事にすると、寝ても覚めても描き続けることに慣れるしかありません。

「朝までにイメージ画を10枚制作して欲しい」という要望に、いかに満足してもらいながら、手抜きに見えない絵を手早く描かないと難しいでしょう。

いろいろ思案してみるのですが、正直、どんな方向性の進むべきか悩みます。

みなさんにとっては、「絵を描くこと」は趣味でしょうか、仕事でしょうか。

あえて趣味にしている目的もあるでしょう。

儲かるためよりも、描いた絵を見て欲しいというのが本音かもしれません。

気になったシーンをこぞってイラストにするのは、目撃した感動を伝えたいからです。

思考を具現化することにも、どこか似ています。

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