この一枚に込めた想い

 この一枚に込めた想い

みなさんは絵を描いているでしょうか。

右の一枚。

個人的には、「描けるかなぁ?」という気持ちになったモチーフです。

ポイントとしては、ロウソクに灯った炎。

「嗚呼、火がついているなぁ」と無意識に感じ取れるくらいに描けたことです。

そして、もう一つのポイントが、その炎の明かりで照らし出された手や袖の反射具合を表現できること。

最後がグラスを忠実に描くことですが、これに関しては今回特に課題にはしませんでした。

鮮明な元画像を再現するのとは異なり、ある程度の粗さがある場合には、描き手が不鮮明な部分を補いながら描くことで、経験値を活かそう思う部分と、見えたままをどれだけ無で描けるのかという矛盾を抱えます。

今回もトレースやグリッドによるガイドを使っていないフリーハンドなので、元画像と全く同じに描くことはできません。

その代わりに、場の雰囲気や空気感を優先的に伝えることが期待でき、今回の描画でその何割かが再現できていたら嬉しいと思います。

冒頭に挙げたいくつかポイントの他に、両腕を前に伸ばしたことで、胴体との空間が作られています。

それはロウソクの炎の明るさによって視覚的に伝わるものですが、反省点としては腕部分のハイトーンをもう少し抑えることで、全体の距離に統一感が生まれたと思います。

手に関しても、階調としてはもう少し段階を分けて描くこともできたのですが、制作時間にも限りがあったので、時間との兼ね合いで省略したことが全体的の完成度を下げてしまったように感じます。

単純に人物画を似顔絵として描くのではなく、表情や仕草からその場の雰囲気や内面まで描けたらと思っていますが、今回に関しては顔が含まれてはいないので、気持ちというよりももっと美術的な要素として描くことを楽しみました。

暗闇を描くとか、照らされた部分と影の部分を描き分けるような表現は、必ず必要になるものなので、現時点でどれくらいの描写ができるのか確認できる課題でもありました。

修正点や課題もありますが、全体的には満足できる部分も多く、描いてよかったと思います。

どうでしょうか。


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