自転車置き場を描いてみる
校舎の裏や図書館の駐車場脇に自転車置き場はあります。
しかし改めてスケッチしたいとは思いませんし、強いこだわりや興味も持ちません。
けれども面白いもので、人物をイラスト書きするようになると、シチュエーションというものに関心が現れます。
座っている人物も椅子を描くだけでは物足りなくて、例えばその人の部屋だったり、駅のホームにあるベンチだったり、その場所を含めて描ければ、イラストは格段にリアリティを増します。
場所を描くことができれると、天候や時間帯、太陽の差し込み具合や反射した光まで描きこめば、描く楽しさが何倍にも膨らみます。
こみちとしては、写真そっくりに描くために、原画をトレースしたりはしません。
というのも、それをしてしまうと短期間で写真っぽいイラストになりますが、そこから抜け出せなくなってしまい作品としての幅は増えていきません。
趣味として描くのであれば、楽しく描けばそれで十分だと思っています。
しかし、例えばこみちのように、文字でメモする様に描くことでその場の雰囲気を描き残したいと思うのであれば、納得する「画力」を目指すべきでしょう。
だから似顔絵でも、「似ている」かどうかで終始したいとは思っていなくて、対象人物の癖や独特の雰囲気を描き残せるかに興味を注いでいます。
100%の笑顔というよりも、微笑んでいるけれど何か企んでいる表情という具合に、その瞬間の心模様まで描きたいと常々思っています。
もちろん、まだまだその途中で、納得したレベルで描き写すことはできませんが、何かその場の雰囲気を捉えられるようにしたいです。
今回の自転車置き場は、割と注意すればいろんなところにあって、そこには目的があって自転車やバイクを止めた場所でもあり、生活感や町並みを印象付ける場面でもあります。
パースとしては不完全ですが、なんとなく落書きで描き、こんなイラストも描いていけたらと思った試作品です。