「20年来の友人」より
この「20年来の友人」は、入院した飯塚さんを病室に見舞った豊本さんと角田さんが現れることで始まる。
飯塚さんを高校時代から知っている豊本さんは、全く気負った雰囲気もなく「サトシ!」と飯塚さんの名前で呼ぶ。
一方、大学から友人になった角田さんは、20年ずっと「飯塚」と呼んできた。
病室で3人がたわいない話をしている時、ふと角田さんが立ち上がり「サトシ、何か飲み物でも欲しくないか?」と問う。
一瞬、飯塚さんが異変に気づき、困惑した表情を浮かべるも、「大丈夫だ」と答える。
描いたイラストは、ちょうど「(呼び方)変えた?」と指摘したシーン。
イラストとしての難易度
個人的にこのイラストを描くのは難しいと思う。
こみち的にはとても時間が掛かったし、満足できるレベルに達していない。
ポイントはいくつかあって、一つはこの角度から描く飯塚さんの表情がしっかりと立体的に描けないことだ。
まして、飯塚さんと分かるように描くとなると、さらに難易度は上がる。
次にハイライトが強く、全体に白飛びした画面だろう。
飯塚さんの左肩をはじめ、かなり強い光が当たって、淡いグリーンの入院着にできたシワが複雑に入り組む。
さらにさらに、ベッド上で腰掛け、前に投げ出したポーズが不自然にならないように奥行き感をキープするのも意外と簡単ではない。
こみちのイラストで言うと、肩まで上げた右腕とその奥に見える枕との距離感が情報不足でのっぺりとなってしまった。
腕に当たる光と枕とでは、一見すると同じくらい明るく見えるが、ここもしっかりと濃淡を描いておかないと、平面的に見えてしまう理由だろう。
YouTube の東京03公式チャンネルに「20年来の友人」というコントが掲載されているので、ぜひ確認して欲しい。
そして興味があれば、描いてみて欲しいとも思う。
個人的には、今回のような構図でもしっかりと描ける画力をマスターしたいのだが。