井上和さんの似顔絵は難しい!?
描く前から、井上和さんの似顔絵が難しいと感じていました。
その理由は女性特有の繊細さに加えて、非常にバランスがズレやすいことです。
つまり、描く時に脳内でバランスを取ってしまうことがあって、見たままではなく、勝手に自身の理想で描いてしまいます。
そうなってしまうと別人になってしまうのですが、どこまで見たままを貫けるかが問われます。
右のイラスト、右サイドの髪をかなり修正しました。
右サイドの輪郭もかなり苦労しています。
しかし、輪郭に関しては実物と比較してもそれほどズレていないはずですが、イラストだけを見ると少し膨らんでいるように感じます。
そこで輪郭を安易に削ると一気に雰囲気が変わってしまいます。
線画で描くような場合に似せられない理由とも重なりますが、見えたままを描くと似ないのです。
着色画では、しっかり陰影をつけられるので、右サイドの輪郭に関してはもう少し濃淡を見直せば、いきなりリアルになるでしょう。
こみちの悪いクセがでもありのですが、ある程度の課題が克服できると、その先は流してしまうことがあって、このイラストでも衣装などの陰影は全く手付かずのままです。
ここだってしっかりと描き込めば全体の質が向上するのですが、好きで描いているだけなので、「プロ」の方とは意気込みが違います。
似顔絵とは言っていますが、こみちのイラストはどちらかというと写実なので、見たままを写しとっているだけです。
でも、デフォルメする似顔絵になると、井上和さんのような顔立ちを上手く雰囲気を残すのは難しいように感じます。
目鼻口の位置がほぼ実物通りでも、それだけでは井上和さんにはならなかったからです。
やはりディテールまで寄せて、やっとその方向になるので、簡素化された目や鼻で、構成させるのはできそうにありません。
似顔絵が得意な人に是非描いて欲しいと思う人物の一人です。
名前ありきで、髪型を使って描くことはできても、イラストから名前を当てさせる似顔絵ってどう描くのでしょうね。
とっても気になります。