山下美月さんに見えるだろうか?
最近、似せようとはしていない。
見えるまま、描いている。
しっかりと照明が当てられたワンシーンではなく、動画内で見つけたかなり明暗の強い一枚。
見えるものを見えるままに描くことよりも、濃い影となってほとんど識別できないような濃淡の強い被写体は、デッサン力が如実に現れる。
右のイラストでも、本来なら左頬はもっと暗く、右頬はハイトーンで明るい。
目鼻口のバランスを整えることが人物像では必須だけど、さらに濃淡をどこまで再現できるのかで、イラストはより実写に近づいて行く。
その意味では、今回のイラストはまだまだ忠実さが不足していて、しっかりと影を落とした部分に躊躇いがある。
一方で、正面画に近いこの構図は、人物画ではよくあるもので、比較的描きやすいだろう。
しかし、だからこそ、頬や唇の奥行き感を忠実に再現していないと、平面で奥行きのないイラストになってしまう。
もしも、バックに少しでも明るい照明を描いていたら、もっと作品としての印象が変わったかもしれない。
いつかはしっかりと描けるようになりたい構図なだけに、もう一歩という感じの中途半端な仕上がりになってしまった。