「絵」に何を求めていますか?

現代において「描く」意味はどこにあるのか?

「絵」を描く目的や意味を考えると、「スマホ」の存在を意識してしまう。

「スマホ」には「カメラ機能」が付いていて、しかも圧倒的にキレイが映像も画像も手軽に撮影できてしまう。

そんな時代において、アナログ、デジタルを問わず、「手書き」する必要性はどこにあるのだろうか。

例えば「トーレス」や「グリッド法」を用いれば、手書きでもかなり画像に寄せて描くことができる。

しかし、日頃からカメラレンズの焦点距離による違いを知っている方であれば、肉眼でみたモチーフを描いたものか、カメラで撮影した画像を使っているのか、「焦点距離の見え方の違い」からでも識別できるだろう。

だから何?ということではない。

むしろ、スマホであれだけ簡単に、しかも正確で美しく撮影できてしまうのに、長い時間と手間ひま掛ける意味はどこにあるのかということ。

この文章を書いている時、たまたまNHKの日曜日美術館がテレビに映っていて、その内容を片耳で聞いていると子どもたちや美術にあまり関心がない人でも分かりやすく、楽しめる作品があることを紹介していました。

絵を描く目的は、上手いことではなく、それを見ている時間に何か心が動いてくれたかということ。

「ヘェ〜」でも「何だろう?」でもよくて、一瞬でもその作品を見て心が反応してくれたらそれで十分なのでしょう。

見られることもなければ、心が動くこともありませんから。


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