ビーノを描いてみた!
前回のキャラメルコーンに続いて、今回はビーノを描いてみた。
ある意味でパッケージの描写は、そのままデッサン力だと思うので、描く力をアップさせたいならおすすめのモチーフと言えるだろう。
ただ、前回よりも今回の難易度は高くなって、こみちの実力ではかなり苦戦した。
描く上でポイントとしているのは、まず描いているものを見た人にどれだけ伝えられるのかだと思う。
その点では、まずビーノのパッケージを描いていることだろう。
さらに言えば大きさや重さ、袋の存在感など、「これを買って来て!」と絵を見せて選んでもらえるだけの描写になっていたい。
その意味では個人的に視覚で伝えるメモとしては満足できる仕上がりになった。
しかし、中央部のイメージ写真として使われるお菓子の描写など、まだまだ画力として不十分な部分も多い。
正直なところ、今回のイラストはかなり苦戦した。
目で見てそれを絵に落とし込みたいと思って、そうなるように描くという作業の中で、直したい箇所があまりに多過ぎて、完成の目処が立たなくなってしまった。
多分、納得できるまで描こうとしたら、あと一週間は費やすことになるだろう。
それくらい、全体的に緑系の色味しかないパッケージを描くのは難しく感じた。
色の幅が限られているだけに、わずかな色味の違いも見逃せないから、形だけでなく色味を合わせるのが容易ではなかった。
これは女性の肌を描くのが難しいことにも通じるけれど、肌の色をハイライトで逃げてしまうと、どうしてもリアルさが伝わらないのと同じで、同系色しか無いパッケージを描く時もその繊細さをどう感じ取れるかで仕上がりが格段に変わってしまう。
スイカとトマトを描く時の難易度の違い
例えば、スイカを描く時に、全体を緑で塗り、柄となる黒を加えたら、それっぽい雰囲気になるだろう。
しかし、トマトを描く時に、ボテっとしたフォルムではなく、プチトマトのような形だとトマトとしての特徴が薄れてしまう。
色づけによってはリンゴやイチゴのような別の物にも見えてしまうし、大きさや重さまで伝える画力を目指そうとすると、一気に難易度が上がる。
大きさを比較できるような別の物と組み合わせたり、水滴を付けるなどして表面の艶っぽさを表現しやすくしたりすることも必要になる。
さらに言えば、トマトはいわゆるREDではなく、イエローが含まれているし、反対色の青系や紫系をどこまで使うのかもポイントだ。
いずれにしても、本気で描こうとすればするほど、単純な形状ほど難易度は高い。
もちろん、スイカだって本気で描こうと思ったら、やっぱり難しいことに変わりない。
描く時にその存在感を損なうことなく伝える難しさに気づくと、描く奥深さを楽しめるし、まだまだ画力が足りないと凹む。
今回は良い機会になった。