「イラストレーター」になって生きていく!?

 イラストレーターになるには?

先に断っておくと、こみちは現役のイラストレーターではありません。

ただ、今の若い人たちは知らないかもしれませんが、DTPをいう広告を作る職種があって、AdobeのPhotoshopや Illustratorを毎日のようにつかながら仕事をしていました。

こみちの場合は、その後Web制作やサーバー構築の方に進み、仕事としては「イラスト」そのものからは段々と距離を置くようになったのです。

しかも一世代も二世代も昔の話なので、参考にならない部分もあるでしょう。

でも、未だに変わらない部分もあるように感じます。

絶対に必要なことは、「自分の作品を作り続けること」でしょう。

こみち自身も作品サンプルを持っていましたし、初めてデザイン会社や印刷会社、web制作会社などで面接してもらうにも、「何ができるのか?」を伝えなければ話は始まりません。

例えば、芸大や美大で学んでいたという肩書きがある人なら、面接官も「これくらいはできるだろう」と採用後に任せたいプロジェクトを思い浮かべながら入社希望者の人となりを確認できます。

一方で、イラストのタッチは3パターンくらい使い分けられるといいでしょう。

よくあるのが、「リアル描写」「線画」「デフォルメ」と言った感じで、要求される雰囲気に応じて描けることがポイントです。

その意味ではイラストは「芸術作品」ではありません。

印象をよりインパクトあるものにしたり、文字ベースではわかりにくい部分を資格的に説明する効果が期待されます。

つまり、悪い意味で目立ち過ぎてしまうのは、イラストを使う目的を誤解していますし、不要な印象を与えてしまうのも避けたいところです。

その意味ではBGMみたいな存在で、音が大き過ぎても小さ過ぎても、バランスが悪いと評されてしまいます。

男性向けと女性向け

男性と女性の差で、イラストの描き方は変わります。

同様に使う「色味」も変えるのが一般的でしょう。

例えば男性向けが立体的なイラストを使うとすれば、女性向けには平面的なイラストが好まれます。

黒(K100)なども特徴的で、「真っ黒」は男性向けで、女性に使う場合は細いラインとしてアクセント的に取り込む方がいいでしょう。

イラスト脇に説明文を入れる時も、濃いグレーや細い書体を選ぶようにするのは女性向けの特徴で、フォントの選び方だけでも選択をミスると、イラストまで台無しになるほどです。

この辺りは、カラーコーディネートの勉強をしてみると、さらに自信を持って「色」選びや組み合わせができるようになるはずです。

また、デジタルで制作するのか、アナログを選ぶのかもポイントでしょう。

多くの媒体がデジタル化されていることから、最終的な入稿は「デジタルデータ」が好まれると思いますが、アナログ表現に適した「レトロ感」や「心地よさ」のためには、外せないかもしれません。

もしもこみちが面接官をするなら

以前、サラリーマン時代には外部のクリエイターに仕事を頼んだこともあります。

この記事の冒頭で作品サンプルのことを紹介しましたが、その意味では逆に見せてもらう側として、イラストレーターの作品を見させてもらいました。

その時に見るのは「絵が上手い」かどうかではありません。

というのも、ある程度以上の「上手い」と思っている人しか面接には来ないからです。

つまり、「絵」そのものではなく、「会話力」や「咀嚼力」を確認していました。

咀嚼力とは、「こんなイメージでお願いします!」に対する「感受性」と「表現力」のトータルバランスで、仕事をお願いしたい理由は、「その仕事を責任持って仕上げてくれる人」かどうかがもっとも気になる部分です。

特に無名のイラストレーターの場合、依頼者が手取り足取り説明するくらいなら、自分で描いた方が早いと思うでしょう。

よほどそのイラストレーターの作風に惹かれていて、時間を掛けてでもお願いしたい場合を除くと、「何を求めているのか?」をできる限り素早く察する人でなければプロのイラストレーターは厳しいことになります。

この文章を書いていて思い出したのですが、こみちが「咀嚼」できない時、よく打ち合わせ現場で白い紙を取り出して目に前でラフなイラストを描き、構図や着色、画風などを確認させてもらっていました。

つまり、時間無制限でとびきりの作品が描けることは重要視されていません。

それよりも、時間ありきでイラストを描ける方が好まれるでしょう。

そのためには、基本はもちろんマスターするべきですが、絵画のように描き込むことよりも、サラサラっと雰囲気で描ける方が仕事に繋がると思います。

もちろん、主役がある場合には目立ち過ぎないポジション調整も大切です。

そんな風に意識してみると、「絵を描く」ってイラストレーターの全てではないでしょう。

むしろ、絵はそこそこでも、コミュニケーション能力が高い人や、関連した雑学知識がある方が、引き出しも増えるので求められる「狙い」もより的確に掴めます。

イラストを仕事にするには

仕事としてイラストレーターをしたいなら、一枚3000円から5000円くらいで評価して欲しいところでしょう。

もっと高額なら言うことはありませんが、新人ならそれも厳しい条件かもしれません。

最低でも1日描いて1万円を超えないと別の仕事の方が稼げますし、10年後を考えるとイラストレーターは趣味や副業にした方が良さそうです。

一枚3000円のイラストなら、1日で3枚以上を仕上げられるかがポイントです。

描き出す前のイメージを膨らませる時間を考えると、「描くこと」は手際良くないと厳しいことが想像できます。

そう思うと、「プロ」ってみんなすごい人たちです。

こみちも絵を描くのは好きですが、スピード感をもって描ける自信はありませんし、毎日3枚以上を永遠と描けるかは分かりません。

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