「愚か者」というカード
タロットカードには、大アルカナと呼ばれる特別な22枚があることを紹介しました。
今回は「0番」の愚かな者と呼ばれるカードを解説します。
注意点として、本来の解釈というよりも、「タロットカード」を楽しむきっかけとして理解してもらえたら嬉しいです。
まず、「愚か」と聞いてどんなイメージを浮かべるでしょうか。
「あいつは愚か者だ!」
そんな風に陰口を叩かれる人は、大抵が人のしないことやしなくてもいいことに首を突っ込みます。
しかし、考え方を変えると、「時代を作る人」や「天才的な発明をする人」も同じような行動をとります。
つまり、この「愚か者」と名付けられたカードは、プラスとマイナスで意味合いや取り方が大きく異なることになります。
タロットカードのは、どのカードにも天地があって、正しい向きが決められています。
しかし、カードをシャフルしてめくる時、正しい向きの時もあれば、天地逆さまになることもあるでしょう。
そして、この「向き」も大切な要素と考えて、カードが示す意味を読み解きます。
「愚かな者」のカードが示すのは、創造の源です。
何かを占った時に、正しい向きで現れたのなら、時に他人からは理解されないような斬新さがあるということを意味しているでしょう。
しかしその行動は今はまだ理解されなくても、実態や結果が伴うに従って、周囲からの評価は180度変わることもあるのです。
一方、逆向きだったとしたら、それはまさに「愚か者」で終わるということ。
言っていること。考えていることが時期尚早で、行動しても思うような結果が得られないことを示しています。
前向きなことを言えば、そのままでは失敗する可能性が高いからこそ、もうひと手間加えてチャンスを待つということにも取れるでしょう。
このような意味が、「愚か者」のカードには込められています。
そして、大アルカナは全部で22枚あり、前回「魔術師」と今回の「愚か者」以外に、まだ20枚の概念となる「キーワード」があります。
この22枚を理解すれば、悩み事を漠然と考えるのではなく、何が起こり、何が障壁となり、
どんなことに着目すればいいのか、というきっかけが見つかります。
つまり、タロットカードは当たるとか当たらないよりも、考えるポイントが絞れるという意味で知っておくといいアイテムなのです。