なぜ上手く描けないのか?
デッサンを練習していた昔、やっぱり段違いに上手い人がいた。
こみちが「B」クラスなら、その人は「A」クラス。
もしかすると「S」かもしれない。
日ごろから描くことを習慣にしていると、形を目で見てそれを手で再現する流れに違和感はないだろう。
しかし、完成度で言えば、80%、さらに90%と仕上がって来ると、急激に難しさが増していく。
例えば数分程度のラフスケッチで、上手そうに見せる人がいる。
でも、よく見ると狂いがあるし、やっぱり「ラフ」はラフでしかない。
否定しているのではなくて、見たイメージを短時間で描き取ることが「ラフスケッチ」の目的だから、本来の目的に合っているし、気になる狂いなど後で修正すればいい。
一方で、「完成度を上げる」。
超写実絵画の領域にも繋がるけれど、「似ている」から「そっくり」、さらに「もっとリアルに」と変化させるのは簡単なことではない。
普段、こみちは横に手本を置き、それを見て描く。
以前からこだわっていることだが、トレースはしない。
完成度が一気に上がるのは分かっているけれど、それをすると「絵を描く」ではなく「コピーする」になるからだ。
とは言え、以前よりも手本に近づいている感覚はある。
しかし、それも程度問題で、90%には達していない。
自己評価では現時点で「78点」というところだろうか。
「よし、良いのが描けた」とは思えず、「まだちょっと不安だなぁ」と思って、描いたものを見本と比べてしまう。
一方で、完成度を高める秘訣は、より精度の高い見本を手に入る必要がある。
見本がそもそも「90%」なら、真似て描く以上はそれ以上の完成度にはならない。
もっと高画質な手本があれば、「85点」くらいまで行けるかもしれないが、「目で見て描く」という精度はなんだかんだでそろそろ限界かもしれない。
昨日もアップしたイラストが下側で、上はさらに数時間手直しを加えたものだ。
本当は昨日、YouTube にアップしようと思ったけれど、いつも同じ質で変化が無いから、もう少し精度を高めてみようと思って1日延ばすことにした。
見比べる、奥行き感の違いが分かるだろうか。
まだまだ精度は低いけれど、手直しした上のイラストは、背景と人物、人物も頬から鼻までの立体感が増している。
髪に関しても濃淡を調整したことで、平坦に見えていたのが少しだが緩和された。
ここからさらに手直しすることで、ある瞬間に「写真並み」になる。
そして、プロの画家であれば、「創作物」へと進化させるだろう。